●169
会えた!
乱れる胸を押さえて、メイは調理場に走り戻った。
会えた、会えた、会えた、会えた!!!
ついに、カイトに出会うことが出来たのである。
激しい鼓動が、さっきの事実を何度も何度も彼女に反芻させた。
それだけで嬉しくて胸が詰まって、涙があふれてきそうになる。
ぐっと我慢する。
少し…やせた。
さっきの彼を思い出す。
メイの目には、そんな風に見えた。
きっと毎日仕事が忙しいのだろう。
ちゃんとご飯は食べているのだろうか。寝ているのだろうか。
心配だった。
しかし、彼にそんなことを聞くことが出来ない。
きっと聞いても、ちゃんと答えてくれるハズがなかった。
第一。
それを聞く立場に、いま彼女はいないのである。
実は、彼女は1月4日からずっと、この家に家政婦の仕事に来ていた。
お正月休みでも、彼は毎日早くから仕事に行っているようで、まったく会えなかったが。
家政婦の仕事は、ハルコの推薦してくれたものだった。
『私が行けない代わりに、その仕事をしてくれないかしら?』
去年の末。
そう彼女に言われた。
迷わず、二つ返事で引き受けた。
断る理由など、何もない。
それどころか、もう一度大手を振ってあの家に行くことが出来るようになるのだ。
彼の身の回りの世話をすることが出来るのである。
嬉しくてしょうがなかった。
しかも、今度はいままでメイがあの家でやっていた形式とは違う。
ハルコの代わりに勤める―― そういうことだった。
会えた!
乱れる胸を押さえて、メイは調理場に走り戻った。
会えた、会えた、会えた、会えた!!!
ついに、カイトに出会うことが出来たのである。
激しい鼓動が、さっきの事実を何度も何度も彼女に反芻させた。
それだけで嬉しくて胸が詰まって、涙があふれてきそうになる。
ぐっと我慢する。
少し…やせた。
さっきの彼を思い出す。
メイの目には、そんな風に見えた。
きっと毎日仕事が忙しいのだろう。
ちゃんとご飯は食べているのだろうか。寝ているのだろうか。
心配だった。
しかし、彼にそんなことを聞くことが出来ない。
きっと聞いても、ちゃんと答えてくれるハズがなかった。
第一。
それを聞く立場に、いま彼女はいないのである。
実は、彼女は1月4日からずっと、この家に家政婦の仕事に来ていた。
お正月休みでも、彼は毎日早くから仕事に行っているようで、まったく会えなかったが。
家政婦の仕事は、ハルコの推薦してくれたものだった。
『私が行けない代わりに、その仕事をしてくれないかしら?』
去年の末。
そう彼女に言われた。
迷わず、二つ返事で引き受けた。
断る理由など、何もない。
それどころか、もう一度大手を振ってあの家に行くことが出来るようになるのだ。
彼の身の回りの世話をすることが出来るのである。
嬉しくてしょうがなかった。
しかも、今度はいままでメイがあの家でやっていた形式とは違う。
ハルコの代わりに勤める―― そういうことだった。


