潤というのは俺のイトコ。親のこととかいろいろあって、小5の1年間だけ俺んちに住んでた。

そんでユイ、渉、アミとも当然仲良くなったわけで。

しかもアミのこと本気で好きになったみたいで。

アミへのアピールは凄かった。潤は大阪で生まれ育ったから関西弁で喋るんだけど、アミに対しては「スキや!」「結婚しよーなっ!」「俺のことスキやろ?」と毎日毎日言っていた。

そして一年たって別れるときにアミの手を握って、「中学生んなったらぜってーに会いに来るからな!!」と言っていた気がする。

(マジかよ…ホントに潤なのか!?)


そう思っていると教室のドアが勢い良く開いて、
「おっはよーございまーすっ!…アミ、おるん?」
と潤の関西弁が聞こえた。







その瞬間、

「……………き、きゃぁああーーっ!!」
クラスの女子のほとんどが潤を見て声をあげた。

まぁそれもそのはずだろう。潤、めちゃくちゃかっこ良くなってる。そこらへんのアイドルより全然カッコいいし!

チラッと横目でアミを見ると、目を丸くして
「じゅ…潤だ…よねっ…!?」

とつぶやいた。

「おぉ!!アミ!!」
と叫んでアミに抱きつきやがった!!

すかさず俺が潤をはがすと、
「幸樹やんけ!ひさしぶりやなぁ!」と言ってニカッっと笑った。

そして俺だけに聞こえるように俺の耳元で、
「幸樹、まだアミのことスキやんな?俺、渡さへんで?アミのコト。」
そう言った。

俺も潤の耳元で「アミは俺のもんだ。あきらめろ」とささやいた。
潤は一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに「へぇ~?」とニヤニヤしてきた。

なぜか異常にむかついた。