消えた一億

「使い分ける?」


「そうです。


どうもこの国の警察は有能なようで、私のオーダー以上に調べてきてくれているようですからね。


しばらく安楽椅子探偵に徹していられる、というわけですよ。


でも、重要参考人の聴取なんかの時は、現場の探偵に戻りますけどね」


王子は、多少は納得して部屋を出て行った。