「はいはーい‥」 カチャカチャ 「夏花〜」 「ん〜?」 何か、あたしのガトーショコラ作りを 眺めてる莉子。 「ちゃんと作ってる?」 「え?作ってんじゃん‥」 ‥何言ってんの? 「‥じゃなくて!! せっかく、あの人の為に 作ってんだから‥ 愛情込めなさいって話!!」 「‥愛情?!」 何言ってんの、莉子? 「愛情じゃなくてもさー‥ 夏花の想い?‥1年とちょっと分の!!」 「は‥はぁ‥」 勢いに押され、頷いた。 あたしの想い‥か。 あの人を想って‥卵を混ぜた。 ちゃんと‥想い込めたよ?