叶わない『大好き』



皆、自分たちの席に戻るなり

「スゴいよかった〜」

「歌いきれたね〜」

などと、それぞれの思いを話始めた。
女子たちは、もう号泣。


‥――――

《続いて、3年生の結果発表です》

いよいよ、この時が来た。

有ちゃんや海彩ちゃん‥
あたしも、ほとんどの女子は
手を固く結んで願っていた。

《優秀賞は‥》

ここでは、まだ呼ばれたくない。

《‥――2組です!!》

3組の席がざわめいた。

「3組‥最優秀賞じゃない?!」

誰かが、興奮気味に言った。