叶わない『大好き』



本鈴が鳴り、先生が話しているのに、

「ヤバ‥」
呟いたあなた。

チロッとあなたの方を見て、
先生に向き直った時、

「小倉!!」

小声であたしを呼ぶ声。
え?呼んでいたのはあなた。

「何‥?」

あたしも小声で答える。

「筆箱わすれたんだけど‥
シャーペン貸してくんね?」

「いいけど‥」

筆箱から1本のシャーペンを
取り出して渡した。

「じゃ、借りるわ!!」

あたしは、気になった事があった。