鬼に愛された女



「けどいつかは裏切りますぞ!」


「それはない!美月は絶対に裏切らない」


老長と共に睨みつける神威


「それにな、姫の優しさはワシも十分知っている。おまえらが言うようにワシのなりはこんなだ。だが姫はそんなワシを温かく迎え入れ、名を名乗るのを拒めば、聞かずにそっとしてくれた。……そんな姫が裏切るとはワシは思えん」


大きく息を吸い、ゆっくりと吐き出すと、戸の方に歩き出してほかの鬼神院をよぶ


「さ、帰るぞ。ワシが認めたのだから文句はないだろう。あぁ、神威」


「なんだ」


神威は早く出て行けと言わんばかりに短く返事をする


「良き妻を選んだな」


「当然だ。……早く行け」


「なんじゃ冷たいな。姫よ、この男を頼んだぞ。それから自分の気持ちには正直になるのじゃよ」

ではな、と言うと、ほかの鬼神院を連れて出て行ってしまった