鬼に愛された女



「神威様、わたくしは……!」


伝えなくては、この想い

「な〜にをしているのじゃ」


気の抜けたかすれた声が部屋一面に響く


みなそこに視線を送るとそこには、いなくなってしまったあの老人が立っていた


「これは老長!今までどこにいっていたのですか!しかもそのようななりをして」


鬼神院達は老人の方に駆け寄り、今の状況を説明し始めた


「そうか。じゃがワシは頭領の妻であることを認めよう」


老人は周りを見渡して、美月に視線を送ると、ゆっくりと近づいてきた


「あの時おじい様」


「姫よ。先ほどは名を名乗らずに無礼をいたしました。ワシの名は玄二(げんじ)。鬼神院をまとめる老長をしております」


「え?おじい様は鬼神院の方?」


「はい」


おっとりとした笑みを浮かべる老長に美月は驚きを隠せなかった