鬼に愛された女



「ほ〜。ここの女房は目上の人に平気で嘘つくのだな」


「そんな。嘘だなんて」

少し焦りを見せて否定する


「俺の能力、甘くみないことだ……おい、神威の女。神威が呼んでるからついてこい」


見た目や口調はこの女人達より怖いが、今の状況から逃げ出したい月子は、黙って白雲についていった