じつは琥珀は、京助に預けられることになったのだ


それは美月が希望したことだ


琥珀にはなにも残してあげられないから、せめて、わたくしが使っていた陰陽術を受け継いでほしい


「琥珀には迷惑な話しかもしれないけど、これから先、必要になるかもしれないもの」


にっこりと微笑むと、美月は琥珀の頭を撫でてあげた


「愛しているわ琥珀」


美月は白く、柔らかい頬に口づけを送った