「でも月子に拒否権はない。ほら、これ見て」 神威は月子の右手の袖をまくると白い華奢な腕があらわになった 「ほら、ここ」 指を差されたとこを見ると手首からひじにかけて真っ赤な三日月一つと、真っ赤な無数の桜の花びらの形をした刻印があった 「これ、俺の妻の証。これがある限りこの森から許可なく出ることはできない」 「この刻印はあなたの仕業だったのですか!?」 昔、突如現れた刻印。陰陽師であるお父様に見せたら、妖怪の呪いだろうと言われた