「月子、元気にやってるかなぁ」


ここは桜ノ屋敷


今庭で、小槻京助は従姉妹の月子を思い浮かべていた


会いたいよ月子


「月子……」


そんなことを考えていたためか、京助の耳に、月子の声が伝わってきた


「まさか……」


庭を見渡していると、ずっと思い浮かべていた人が現れた


どうでもいい男を連れて


「月子!……と鬼の男」

「おい、なんだその残念そうな言い方は!」


あからさまに嫌そうな顔をする京助に、神威が突っ込みをいれる