鬼に愛された女



「もうお前は鬼ではないな。なら、お前を殺さない」


「……殺せよ。俺はすべてを失った。お前らが俺を殺さないなら俺が……!!」


先ほど神威によって薙ぎ払われた刀を拾って首に当てるが


「死なせないわよ、白雲」


声とともに白雲の刀を振り払った


今、傷の手当てをしているはずの近江がそこにいた


「近江、もう大丈夫なのか!?」


後ろで鋼が尋ねる


「えぇ、もう平気。姫様、大丈夫ですか?」


「えぇ。……大丈夫。て、近江本当に大丈夫なの!」


近江がこの場にいることに、美月は驚いた