鬼に愛された女



美月はなにかぶつぶつと唱え始める


「か、身体が……動かない」


まるで金縛りにあったかのように白雲は動けないでいる


「頭領、これは一体奥方様になにが起こっているのですか!」


鋼が神威に近寄り、今の状況を尋ねる


……恐らく美月は陰陽術で白雲を倒そうとしている


そう神威は思った


以前、美月の鬼の特殊能力は幻術だとわかった


つまり、白雲の動きを封じているのは特殊能力ではなく、美月が普段から持っていた陰陽術