鬼に愛された女



「奥方様。医師を呼んできますので、しばらくここにいてください。決して部屋からでないでくださいね」


念を押して鋼は女房を呼びに出て行ってしまった

「……ひ、姫さ…ま……」


「近江!大丈夫!」


目を覚ました近江に近寄り、手を握る


「すみません。なにも出来なくて」


「そんなことない!近江、鋼様が医師を呼んでるからもう喋っちゃ駄目よ」


涙で視界がにじむ


でも、泣いている姿を見せるわけにはいかない