「兄上に?あいにくだが、兄上は亡くなった。一年前に。だがら私がその文を預かろう」
「……そうですか。わかりました」
白雲は女房に文を渡す
そして文を預かった女房が、昌明に文を手渡す
昌明は鼻歌なんて歌いながら、文を開いていく
「……ほう、頭領はご結婚なされたのか。見目麗しい殿方と聞いている。さぞ奥方様もお美しいのだろう」
「えぇ。とても美しい方です」
つい顔がほころんでしまったが、白雲は気づいていない
昌明は目を細めて白雲を見下ろす
しゃくで口を隠して昌明は白雲にこう言った
「噂とは信じられないものだな。白雲という名は妖の間では有名だ。完璧に仕事をこなす冷血で残酷な鬼だとな」

