鬼に愛された女



「……ま、早く帰ってくればいいだけだな」


白雲は頭をかきながら、馬小屋に向かう


昨日用意した馬に乗り、文を届ける


それが俺の役目だ


栗毛の馬の体をさすって白雲はこう言った


「しばらくよろしくな。頼んだぞ」


最後にぽんっと、叩いて馬に跨がる


たずなを掴んで馬を蹴ると、颯爽と駆けていく


俺は早く戻って、あいつに会うんだ


そう白雲は心に誓った