鬼に愛された女



「頭領、もういいですよ」


御簾の向こうにいる神威に近江が話しかける


あれからかなり時間がたった


あれからまた近江は出て行き、次に、前に来た凛と名乗る医師と、数人の女房を連れて戻ってきた



神威は中に入ると、美月は寝かされていたことに気づいた


その傍らに、あの医者が座っていた


「それで、美月はどうなんだ?」


神威は医者の向かいに座り、美月の状態を尋ねた


「今はもう落ち着かれています。……そして、頭領と奥方様に大事な話があります」


「大事な話?なんだ?美月の変わりに俺が聞く。言ってみろ」


「はい。じつは、奥方様は懐妊されているようです」


「は?」


「ですから、懐妊されているようです」