「お帰りなさいませ頭領、そして姫様」


屋敷に戻ると、女房達が出迎えてくれた


けど声はかなり小さいが

理由は一つ


美月が俺の腕の中で眠っているからだ


「俺は今から美月を寝かせてくるから、あの凶暴女に帰って来たことを言っといてくれ」


「誰が凶暴女だって?あぁ?」


高欄にもたれて腕を組む女が怒鳴ってきた


「み、南……」


黒髪に強気な目、肌は白く、神威に顔が似ているこの女は、神威の苦手な鬼だ


「たく、いつまで待たせるつもりなの?」


品のない音を立てて、ドカドカと近寄る南