月子から甘い香りがする 「月が完全に出てきましたね」 少し雲に隠れていた月が顔を出すと、月明かりにより、今までかげっていた月子の顔がきれいに見えた なんて愛らしいのだろう 凛とした容姿。白い肌に大きな瞳。ぷっくりとした小さい唇 「神威様?」 首を傾げて尋ねる仕草もまた愛らしい そうだ。この娘を 「そなた、俺の嫁にならないか?」