鬼に愛された女



近江がいなくなると、部屋はやけに静かになってしまった


「……寝ようかな」


再び布団にもぐりこもうとすると、御簾をどかして神威が入ってきた


「美月」


「……神威様」


どこか悲しげな目をした神威を、美月は見ることはできなかった


どうしましょう……


神威様には会いたかったけど、なんだか気まずくて


頭の中で言葉を探していると、神威が突然、地面に頭をつけた


「神威様!?どうしたのですか。お顔をお上げくださいまし」


美月は神威を起こそうとするが、神威は動こうとしない


「すまない、美月。全部俺のせいだ」


「もういいのです。どうか……お顔を、ひっく、お上げくださいまし!」


神威にこんなことをさせてしまった自分に悲しくなり、つい涙がでてしまう