鬼に愛された女



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目が覚めれば、見覚えのある天井が見えた


「わたくしは……」


身体を起こして自分の様子をうかがう。


どうやら美月を、誰かが布団に寝かせたらしい


わたくしはなにか大事なことを忘れているような……


顔を手で覆って頭の中を整理すると、"恋人"と、いう言葉が美月の頭の中でよぎる


「そうだ。あの人のことを神威様に聞かなきゃ」

起き上がるが、足に力が入らない


だが、そんなのを気にしている余裕はない


はやく、神威様に会わなくては


そして聞かなきゃ