「私は…!一体何が欲しいの……!!」
ベッドから飛び起きてやり場のない思いを拳に込めた。
誰かに、答えを教えて欲しくて。
私が、私を見つけられなくなる前に―――。
「…もう、やだ」
縋るように周りを見回しても、見つめ返すのはテディベアの黒い瞳。
卑しく、醜くく、欲深い。
それでも尚、満足できない。
こんな自分が嫌で。
『―――寂しいの?』
舞い降りるようにふわり、突然降り注いだその声。
それは高く澄んで、何の抵抗もなくすんなりと響いた。
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