「まさかあの電車…どこかの国への電車だったとか?」


いやいや……
毎日乗る電車を間違えるはずなんて…
ま、まずそんな電車ないよっ…!

こんなときに、自分で言ったことを、自分で突っ込んでる場合じゃないっ!
何とかしなきゃ…と思い、立って見るとパタンッと音がして、何かが落ちた。


「……本?」


長方形の形をした、本が地面……砂の上に落ちていた。
あたしの物?
あたしこんなもの持ってないんだけどな…

そっと持ち上げてみる。


「り、りぶら…?」


英語苦手なあたしには、この英語は読めないや。

中が気になり開いてみると、裏表紙にこんなことが書いてあった。


≪ⅰ.この本はlibra[ライブラ]持ち主に特殊なskill[スキル]を与える神書

ⅱ.紅玉と呼ばれる真紅の玉をはめ込むことにより、スキルを一つ身につけることが出来る

ⅲ.ライブラは所有者にしか開くことが出来ない

ⅳ.一度取り付けた紅玉は外すことが出来ない

ⅴ.持ち主が死ぬと消滅する≫


あ。ライブラって読むのかこれ。
スキルとか真紅の玉とか…
もう意味わかんない。

その次ページには、ビー玉が入りそうな穴が、綺麗に並んでいた。