洸太はポツリと『まじかよ…』と呟きながら、機械に金を入れた。



洸太は島田に勝てねぇから、いつも島田の言うことには逆らえない。

図があったら“島田>洸太”

“島田<洸太”はありえない。



「どれ? 絶対取ってやる」



島田が指差したぬいぐるみを狙ってアームを動かす洸太。



ぬいぐるみは上手くアームに引っかかり、ボトンと落ちた。



島田は大喜びし、そのぬいぐるみを大事そうに抱えた。



「よかったね」



亜実奈が島田に微笑み、
島田は亜実奈に微笑み返した。



でもぬいぐるみを取って貰ってないのは亜実奈だけ。



「取ってやんねぇの?」



空に一言だけそう言うと
空は『はっ、見てろよ』と一言だけ言ってユーフォーキャッチャーに近付いた。



「亜実奈、どれ欲しいの」


「え?取ってくれんの?」


「うん、どれ?一発で取ってやんから」




.