キミニアイヲ.

「友達?…だったんだ」


「そう、瞬哉は俺の高校時代のカワイイ後輩。なぜか昔から俺に犬みたいに懐いてくるんだよな」


「犬……」



莉子は手際良くカクテルを作る瞬哉を観察する。


ツンツンと立たせた黒い短髪に、優しそうな目元、アヒルのような可愛げのある口をしている。


楓とは違うタイプだが、確実にイケメンの分類に入るだろう。



「後輩ってことは何歳?」


莉子が聞くと、楓は頬杖をつきながら目線だけ瞬哉に向ける。



「瞬哉は23だっけ?24?」


「オレもう24になりましたよ〜」


「ま、どっちでもいーや」


「えぇ!?ひでぇよマツさん〜!」



明らかに興味なさそうに言う楓に、瞬哉は不満げに口を尖らせた。