キミニアイヲ.

「こんなふうに、三人で幸せだった時もあったんだよなぁ…」



懐かしそうに、でも切なげに、ほんの少し微笑む。



「莉子は、確かに愛されて産まれてきたんだよ」




……また、涙が零れた。



愛されていなかったわけじゃない。


ただ、どこかでその形が歪んでしまっただけ──。



「家族の幸せを壊したのは全部俺のせいだ…
本当にすまなかった」



あんなに憎んで、恐れていた人間が、今目の前で深々と頭を下げている。



絶対に許せないと思っていた。


いや、許せはしない。


だが、楓の言う通りやり直すことは出来る。



「……お父さ…ん」



そう、呼び方一つ変えただけでも

新しい未来を切り開いていける。