キミニアイヲ.

父親としても人間としても最低なことをしてしまった。


そんな自分が今更謝ったところでどうなる?

莉子が許してくれるわけでもないだろう。


そう思うと、一歩を踏み出すことは出来なかった。




「そうしたら彼が言ったんだ。
『誠意をもって謝ることに意味がある。失敗しても生きていれば何度でもやり直せる』ってな」



今まで知ろうともしなかった父親の本心と、莉子に対する楓の思いやり。


自分が知らないところで、こんなことをしてくれていたなんて……


一部始終を聞いた莉子は胸が一杯だった。



言葉も出ず二人のサインを見つめていると、父親は持っていた紙袋を差し出してきた。


莉子は不思議そうに顔を上げる。