キミニアイヲ.

『関係ないはずがありません。あなたにとっても、莉子さんにとっても、たった一人の肉親なんですから』



その時、初めて父親は楓と目を合わせた。

楓はいたって冷静に、だが想いの丈を伝えようとする。



『俺は母を亡くしました。今は後悔することばかりで…
でもそれじゃ遅いんです。いつ何が起きるか分からない。死んだら何もかも終わりなんです』



楓は凛々しい顔で父親の目を真っ直ぐ見据える。



『俺のような後悔をしてほしくないんです。莉子さんにも、あなたにも。だから……

この婚姻届を、あなたから莉子さんに渡してあげてください』


『……!?』



父親は“何を言うんだ?”というような表情で目を見開く。