キミニアイヲ.

「──先生…!!」



三人で立ち上がって、祈るような想いで医師を見つめる。



「手術は無事終了しました」


軽く一礼した後、医師は落ち着いた声で話し始めた。



「幸い急所は外れていましたが、出血が多く意識不明の状態が続いています。
ここ数日が山場かと……」


──山場?…って、じゃあ…

意識が戻らなかったら──…



「このまま…助からないってこともあるんですか…?」



瞬哉がやり場のない怒りを込めたような口調で、莉子の気持ちを代弁する。



「…最悪の場合は…。覚悟しておいてください」



目の前が真っ暗になる。


その後も何か説明をされたが、もう何も耳に入ってはこなかった。