キミニアイヲ.

そのすぐ後、廊下をバタバタと急ぎ足で駆けてくる音が聞こえる。



「──莉子っ!!」



毅とほぼ入れ違いで、連絡を聞いて急いで駆け付けた雪音と瞬哉が現れた。


二人の姿を見た瞬間、莉子は少し気が緩んだ。



「莉子ちゃん、マツさんは…!?」


「まだ…何も分かんなくて……」



言葉にすると更に不安は募る。

莉子は下を向いて唇を噛み締めた。



雪音は床に膝をついて目線を合わせると、莉子の手を両手でギュッと握る。



「莉子、しっかりしなさいよ。楓クンを信じるのよ」



莉子は雪音の目を見て、涙を堪えながら頷いた。


その時、手術を終えたらしき医師がやってきた。