キミニアイヲ.

誰かを好きになったことで、ここまで変わることができるなんて…

莉子は本当にいい人に出逢って、いい恋をしてるんだな、と雪音は思う。



「楓クンが莉子を変えてくれたのね…」


「雪音さんもだよ」


「……!」



雪音は照れたようにポリポリと頭を掻くと、『それより!』と話を逸らした。



「安定期までまだ一ヶ月くらいあるんだから気をつけなさいよ!」


「はーい」


「何かあったらすぐ相談すんのよ!?めげてちゃダメだからね!もう一人じゃないんだから」


「ふふ、分かりました」


母親のような雪音に、莉子は思わず笑った。




──雪音さんは楓と同じくらい大きな存在なんだよ?


初めて出来た、大切な友達だもん。


本当に、ありがとね──