キミニアイヲ.

『あっ…あぁん!もっと…っ!』


「っ!?」



部屋の中から聞こえてくる女性の激しい喘ぎ声、そして卑猥な言葉。



(なんだ…AVか……)

そう分かってホッとするのだが、毎回一瞬ドキッとしてしまう。



「戻りましたぁ…」


「お疲れさーん」



脱力しながらフロントに戻ると、パソコンに向かう楓が声を掛けてくれる。



「なんか疲れてない?」


「ううん、疲れてないけどちょっと…ね」


「あぁ、情事の最中だった?」


「違いますっ!!」



莉子をからかって面白がっている。


そんな楓に呆れながらも、四六時中彼の姿を見ていられることが少し贅沢な気もした。