それから、莉子は楓のラブホでフロントの仕事を任されることになった。
ホテルが出来た当初から働いているという、45歳二児の母の美和が莉子の教育係だ。
「美和ちゃん、このコ俺の彼女だから優しく教えてあげてね」
「あ、いや、あの…お気遣いなく…」
「あらそう!よかったわね〜!
なかなか彼女作らないから、まさかアッチの趣味があるんじゃ!?と思って心配してたのよ〜」
「美和ちゃん…女じゃなかったら殴ってるよ?」
自己紹介の後、あっけらかんと言う美和に引きつった笑顔を浮かべていた楓。
美和は歯に衣着せぬ性格のようで、その大らかな人柄が莉子には好印象だった。



