キミニアイヲ.

「今流行りのパワースポットっつーの?なんかここに来ると力が湧いてくる気がしてさ」



男は莉子の方に顔を向けて、にこっと笑った。



「だから、俺の神聖な場所を汚されたくないんだよね」


「なッ……!!」


──何ですって!!??



爽やかに笑いながら、なんだか酷いことを言っている。

……が、悔しいことに反論出来ない。



「もったいないな。君みたいなコが死のうとするなんて」



右手には煙草を持ち、左手で頬杖をついて、男は莉子を横目で見ながら笑う。



「…あなたに何が分かるっていうんですか」



莉子はふいっと顔を背けて、冷たくあしらった。