キミニアイヲ.

そして、ニタリとした笑みを浮かべた男の顔が近付いてくる。


唇が触れる瞬間──



「……いやっ!!」



バシャン!と湯が踊り、莉子は身体を縮めてバスタブの隅に逃げた。

温かいのに身体が震える。



「ど…どうした?」



突然の愛莉の変わり様に戸惑う男。



「ごめ…んなさい…!」


「大丈夫か?顔色が悪いぞ」



再び伸びてきた男の手から逃げるように、急いでバスタブから抜け出す。



「具合悪くて……ごめんなさい…!代金は要りませんから!」


「えっ!?ちょ…愛莉ちゃん!?」



莉子はバスルームを出ると慌ただしく身体を拭いて服を着て、呼び止める男の声も無視して部屋を飛び出した。