キミニアイヲ.

男の他愛ない話はあまり耳に入ってこず、適当に相づちを打って聞き流していた。


思い浮かぶのは、昨日の幸せな記憶と楓の笑顔だけ。



「…どうした?なんだか元気がないようだが」



二人で湯船に浸かりながら、ぼーっとしていた莉子の肩に男が腕を回す。



「──っ!!」



男の太くゴツゴツした手が肌に触れた瞬間、またあのゾワッとした不快感が襲ってくる。



気持ち悪い…

これから行われようとしていることを考えただけで吐き気がする。


普段の行為が嫌で嫌で仕方ない。



この男も

男と今こうしている自分も

汚くて、気持ち悪くて
心底嫌悪する。