キミニアイヲ.

「兄貴…莉子を離してくれ」



楓は怒りと悲しみが交ざったような険しい表情で毅に懇願する。


毅は莉子に覆い被さった状態のまま楓を見上げると、フッと笑ってゆっくり体を起こした。



「…よくここにいると分かったな」


「兄貴があのまま黙ってるとは思わなかったから」



冷静に話す二人だが、ぶつかり合う視線はまさに火花が散っているよう。


楓は一瞬目を伏せて小さく深呼吸をすると、毅をしっかりと見据える。



「…もう俺は、兄貴の思い通りには動かない」



楓のその言葉に、毅は一瞬眉を寄せた。



「いつまでもこんなことしてたって意味がない。前に進まなきゃいけないんだって…
莉子と…親父が教えてくれたんだ」