「いやぁぁぁっ!!!!」 莉子の悲鳴が響き渡ったのと同時に、バタンッとドアが勢い良く開く音がした。 「やめろ!!」 耳に飛び込んできたその声に、莉子は堅く閉じた瞳を開く。 息を切らしながら入ってきたその人は、莉子に光を取り戻してくれる。 絶望の淵にいた莉子に、手を差し伸べてくれる救世主。 初めはそれが悪意を持った手だったとしても その手に秘められた優しさ、温かさを知ってしまったから── 「か…えで……」 この手をもう一度握ったら最後、 もうきっと離せない。