キミニアイヲ.

「どうしてそんなことを…!?」


「あいつを苦しめる為に決まってるだろう」



哀しげに言う莉子を見据えて、毅は当然のことのように冷たく言い放った。



「俺は昔からあいつが…紅葉の無償の愛を受ける、楓の存在が疎ましかった…。

それなのに、あいつは紅葉を散々困らせて……挙げ句の果てには、紅葉を死に追いやった!」



徐々に声を荒げる毅。


莉子は毅が初めて感情的になったことに戸惑いながらも、楓が言っていた“歪んだ愛”の本当の意味に気付いた気がした。



毅は紅葉を深く愛してしまったが為に、実の息子である楓の存在にまで嫉妬していたのだ。