キミニアイヲ.

「だって…許せないもの」



雪音の声のトーンが更に低く、暗くなる。



「どんな理由があったって、何も知らない子に犯罪の片棒を担がせるなんて……許せるわけないじゃない!
愛莉はただ純粋に好きになっただけなのに…!」



雪音は憤りを隠せなかった。


莉子はただぼんやりと黒い液体を見つめたままで、一言も発しない。



それからしばらく沈黙が続き、雪音の出勤の時間が近付いてくる。


雪音は心配そうに莉子を見て小さくため息をつくと、莉子のそばに寄ってそっと肩を抱いた。



「…愛莉、明日楓さんと会うんでしょ?」


「………」


「会って、直接話し合ってみたら?」



その言葉に莉子はぴくりと反応した。