キミニアイヲ.

「はい……」


「久しぶりだなぁ、莉子」


「──っ!!」



目の前に現れた人物を見て、莉子は開けたドアをすぐに閉めようとした。


しかしそれは数秒遅く、閉まりかけるドアに挟まれながらも相手は無理矢理中へ侵入してくる。



「いってぇな〜!!ったく、何するんだよ莉子〜」


「何しに来たのよ!?帰って!!」



やってきたのは莉子の父親。


まだ夕方だというのに酒臭く、真っ赤な顔をしている。


莉子は力一杯押して拒否するが、父親はそんなことを気にもせずズカズカと中へ入っていく。