キミニアイヲ.

毎日同じことの繰り返し。


欲求不満の見ず知らずの男に快楽だけを与え続ける。


そんな世間からは後ろ指をさされるような仕事にも慣れてしまって、もう何も感じなくなっていた。



──あたしの人生って…何なんだろう?



目をつむって、たまにぼんやりとそんなことを考える。


だけど、いつも答えは出ない。




ピンポーン……


インターホンが鳴る音で目を開けた。


時刻は16時を過ぎたところだ。



どうせ勧誘か何かだろう。

家にやってくる知り合いなんて一人しかいないし、その人はまだ仕事中のはずだから。


そう思いながら、莉子は相手を確かめもせずにドアを開けた。