キミニアイヲ.

「荒れてた原因ってそれだったんだ…」


「そう、まだ中学生だった瞬哉とつるんで問題ばっかり起こしてた。
反抗期もついでに来ちゃってたのかもね」



ははっと渇いた笑いが楓の口から洩れる。


楓は教師にも反抗的な態度で、よく目をつけられていた。


しかし、もともと頭脳明晰だった楓は、勉強しなくてもそこそこ成績は良かった。

それが教師を苛立たせる一つの要因だったかもしれない。



「よく学校に親も呼び出されたりしてさ。それもうっとうしくて突っぱねてばっかりだった」


「それじゃみんな心配してたでしょ?」


「心配してたのは母さんだけだよ。親父なんて心配もしなければ叱りもしなかった」