「そっか…楓の両親も離婚してたんだ…」
深く愛し合っていても、別れを選ぶこともある。
愛のカタチって十人十色なんだな…
と、莉子はしみじみ思った。
「本当のお父さん、今はどこにいるのかな…」
「さぁね…もしかしたら実家に帰ってるかもしれないし。もう今更逢いたいとは思わないけど」
いつの間にか煙草を吸っていた楓は、寒空に向かって白い息と共に煙を吐き出した。
「でも本当にすごいね、その年齢差…」
「だろ?サザ○さんもびっくりだよ」
「サ○エさんって!」
楓の口からそのフレーズが出てくると、なんだか笑ってしまう。
しかも真顔で言っているから尚更。



