キミニアイヲ.

そんな生活から3年が経った頃、水商売をする紅葉の前に客として一人の男が現れた。


それが松永 知宏(マツナガ トモヒロ)だった。



知宏は金の羽振りが良いことで巷では有名で、紅葉によく目をかけ惜しみなく金を注ぎ込んでいた。


可憐で美しい紅葉に惹かれていた知宏。

しかしその心の奥に潜む、暗い影にも気付いていた。



優しい言葉をかけてくれる知宏に、少しずつ紅葉も心を開いていった。


知宏には好感を抱いていたが、それは恋心とはまた違うものだったのだけれど。