キミニアイヲ.

「歩合制だから指名が多いほど給料も上がる。
君みたいなコならすぐに人気が出ると思うが…」


「やります」



話が終わり切らないうちに、莉子は表情一つ変えずに返事をした。


社長は思わず目を丸くする。



「ずいぶん潔いじゃないか。そんなにすぐ決めなくてもいいんだぞ?」



莉子はぜひ手に入れたい上物の女。


しかし、社長は思わず猶予を与えるようなことを言ってしまった。



今まで見てきた少女達は、仕事内容を聞くと悩んだり嫌がったりする子がほとんどだった。


だから、躊躇なく決めた莉子に拍子抜けしてしまったのだった。