キミニアイヲ.

しばらく車を走らせて到着したのは、見たこともない教会だった。



「教会なんて来たことないだろ?」


莉子はただただ頷く。


至る所に置かれた無数のキャンドル。

そのゆらゆらと揺れる灯りで、教会一帯が淡いオレンジ色に照らされている。


その素敵な光景に、言葉が出なかった。



「毎年この時期になるとこういうイベントが開催されるんだよ」


「すごい…素敵…!」



肌を射すような寒さの中に灯る、キャンドルの温かい光。


そして、すぐ傍にある優しい笑顔。


そのどれもが莉子を温かく包み込んで、凍り付いてしまった心をゆっくり溶かしていくようだった。