キミニアイヲ.

しかし、雪音から聞いたのは瞬哉ではなく違う名前だった。

やっぱり別人…?と莉子は首をかしげる。



「どうかした?」


「あっ…ううん、何でもない!」



また今度雪音さんに詳しく聞いてみよう。

そう思って、莉子は残りのアイスクリームを口に運んだ。




レストランを出た二人は、すっかりクリスマスムード一色の街を歩く。

浮かれた街と人の雰囲気のおかげか、珍しく莉子は胸を躍らせていた。


楓とこうして歩いていることが奇跡のように思える。


楓ほどの人がどうして自分なんかと一緒にいてくれるのか…

莉子は未だに不思議だった。