叫び声が聞こえたらそれは…。





「ハッハッハ!」





笑い声と共に魔法のお菓子が消えていく。





猫のようにしなやかな動き…。二つの影。





どピンクにオレンジの髪。瓜二つの顔…。





「プラムやったね!」
パンチが飛んだがそれをひょいと避けるオレンジの髪。





「姐さんとお呼び!レア!」





「へいへい…。歳は同じなのに…。」





「なんか言った?!」





「いいえ別に…。」





それはそれは派手な双子の怪盗が走り抜けていく。




「まて!」





行き先を阻んだ怪しい影。





「あなた方の腕を見込んで…。依頼を頼みたい。報酬は3000シュガーでいかが?」





双子は見合わす。
「「4000シュガー!」」




にんまり笑った影。





「宜しい。前払いに…。」





スティックが振られ、1000シュガーが目の前に。





「依頼は少女を誘拐し大会に出場させないこと…どんな手段を使ってもよし。生死は問わない。以上。」





影は消えた。





「まさか出来ないなんてないよね?かの有名な怪盗が…。」
声だけ響いていた…。





「あったり前だ!引き受けてやる!」





「クルミという少女だ。魔力はない。人間界の住人だ。」





「いいだろう…。」





影も声も消えた。





「変な依頼だな…。」





「我等怪盗の面子に賭けてミッションを成功させる!」





「へいへい。」
一人盛り上がっているどピンクの姉。






「面白そうだから付き合ってやるよ。」
暇つぶしのオレンジ頭の弟。





双子の怪盗は走って行った。